2002年度谷和原村手話奉仕員養成講座カリキュラム作成<第18回>9/26(木)講座カリキュラム(案)
1.本日の日程は・・・
先日考えた後期カリキュラムでは、
回 | 日程 | 内容 | テキスト |
12 | 9/26 | 読み取り復習1…手話単語 | 第5講座「主語の明確化1…位置・方向」 |
13 | 10/10 | 読み取り復習2…簡単な文章 | 第6講座「主語の明確化2…位置・方向」 |
14 | 10/24 | 読み取り復習3…課題単文読み取り→Q&A | 第7講座「主語の明確化3…指さし」 |
15 | 11/14 | 読み取り復習4…課題会話文読み取り→Q&A | 第8講座「主語の明確化4…身体の向き」 |
16 | 11/28 | 西尾敏夫さん講演会「ろう者体験」 | お休み |
17 | 12/12 | 手話奉仕員場面別会話練習1「手話サークル」 | 第9講座「空間の活用1…左右・前後・上下」 |
18 | 12/26 | 手話奉仕員場面別会話練習2「喫茶店」 | 第10講座「空間の活用2…指さしや視線」 |
19 | 1/9 | 手話奉仕員場面別会話練習3「社協イベント」 | 第11講座「同時性…両手の活用と繰り返し」 |
20 | 1/23 | 手話奉仕員場面別会話練習4「役場の手続き」 | 第12講座「代理的表現…指を使った代理」 |
21 | 2/13 | 「手話奉仕員として大切にしたいこと」木下 | お休み |
22 | 2/27 | 修了テスト1;読み取り | 文法テスト |
23 | 3/6 | 修了テスト2;手話表現 | 修了式 |
こんな風に考えたのですが、どうもただ「手話単語」を学習することには、意義が感じられませんでした。いろいろ悩んだ末に、復習1〜4は、各回「ろうあ問題」をテーマに、それに関連する単語や文章を教材にしてみることにしました。
具体的には、
回 | 日程 | 内容 | テキスト |
12 | 9/26 | 復習1…ろう教育 | 第5講座「主語の明確化1…位置・方向」 |
13 | 10/10 | 復習2…ろうあ運動 | 第6講座「主語の明確化2…位置・方向」 |
14 | 10/24 | 復習3…手話通訳制度と養成制度 | 第7講座「主語の明確化3…指さし」 |
15 | 11/14 | 復習4…その他(バリアフリー等) | 第8講座「主語の明確化4…身体の向き」 |
復習4の「その他」というのは、かなりいい加減ですが、”取りあえず”ということでお許し下さい。
全国手話通訳問題研究会の冬の討論集会・手話講習会分科会でまとめた「手話講習会で必要な3つの目的と8つの学習項目」は、次のようになっています。
<手話講習会の3つの目的>
1.手話を社会に広めること
2.手話通訳者を養成すること
3.ろうあ者問題を啓発すること
<手話講習会でカリキュラムに盛り込む必要のある8項目>
1.手話について
2.ろうあ者問題について
3.手話通訳問題
4.手話サークル
5.福祉について
6.ろうあ運動
7.聴覚障害について
8.ろう教育について
これらを踏まえて、今回は、「ろう教育」をテーマに基本会話を組み立て、関連する基本単語を学ぶ、ということをカリキュラムとすることにしました。
19:00〜会話練習
木下;西尾さんは、ろう学校の卒業ですか? それとも普通の学校の卒業ですか(どちらですか)?
西尾;私は、ろう学校を卒業しました。日本でただ一つの私立のろう学校です。
木下;東京にある日本ろう話学校ですね。
西尾;そうです。幼稚部から、小学部、中等部、高等部まで15年間通いました。
木下;それでは、寄宿舎に入っていたのですか?
西尾;いえ、自宅から通いました。
木下;手話は、ろう学校で覚えたのですか?
西尾;私は、ずっと口話教育で育ったので、本格的に手話を覚えたのは、高等部を卒業した後です。
<進め方1−講師による手話表現を受講生は読み取る>
1.まず講師二人が表現
2.受講生が読み取って、どの程度理解できたかを質問
3.もう一度繰り返して、さらに読み取り → 理解できたか質問
4.さらにもう一回繰り返す。 → 分からなかった部分を質問
5.受講生は分からなかった部分の手話を真似て表現して講師に質問する。「この表現の意味は?」
6.質問に答える → 「これで、その他の部分は全部分かりますね?」
7.4回目の手話表現(受講生読み取り) → 「みんな分かりましたね?」
<進め方2−解説>
8.1文1文、手話表現を解説
9.解説の中に、関連単語の解説を加える。
「ろう学校」
・「普通の(聴者の)学校」「難聴学級(聞こえの教室)や難聴幼児通園施設」、茨城県内の県立ろう学校=「水戸ろう学校」「霞ヶ浦ろう学校」、国立の「筑波大学付属ろう学校」
・全国で約8000名
・就学前の教育相談(3才未満)、高等部専攻科(18〜19才または20才)、寄宿舎のこと
・インテグレーション、交流教育
・筑波技術短期大学(3年制)1987年(昭和62年)〜に、平成2年度から聴覚障害関係学科スタート
「ろう学校と手話について」
・1878年京都盲亜院(古河太四郎)
・1933年全国盲亜学校長会議で手話を否定、以降「口話教育」中心に(手話を排除)
・1948年ろう学校義務化
・1960年ろう学校在校生20,723名(この年がピーク、以降減少)
・1970年代〜難聴学級
・1993年文部省「聴覚障害児のコミュニケーション手段に関する調査研究協力者会議報告」;初めてろう学校高学年での手話の活用を提言
19:40〜20:00
<会話練習>
20:00〜20:10
・休憩
20:10〜
<テキストの学習>
・第5講座「主語の明確化1…位置・方向」
参考図書
・聴覚障害者福祉・教育と手話通訳(中央法規・植村英晴著)
・聴覚・言語障害者とコミュニケーション(一橋出版・一番ケ瀬康子監修・全国手話通訳問題研究会編)
・手話通訳がわかる本(中央法規・伊東しゅん祐・小出新一監修・全国手話通訳問題研究会編)
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