木のつぶやき
2002年8月17日(土)

政見放送の手話通訳は、難しいのだ!(その3)

3.木下のこれまでの「参政権」との関わり

<後日、暇を見てまとめます。>

4.そして、「参政権と政見放送手話通訳」について、今、考えていること

今回、いろいろな資料を読み直して感じたことは、「政見放送手話通訳」の問題は、通訳者としての技術的な勉強が大変なことは確かだけれど、それ以上に一番大切なのは、通訳者が、聞こえない仲間と一緒になって「参政権」ということを常に頭に置きながら学習を進めていかなければならないことだ。
その意味で、先に挙げた資料の中の「全通研誌51号」の座談会で提起された課題が大変参考になる。
  1. 通訳者の配置の問題 ; 誰がどこに何人配置しようと決めたか?
  2. どんな資格の手話通訳者に頼むかという問題 ; 例・手話通訳士・・・どんな条件を持っている人が担当できるか?
  3. 事前の「手話合わせ」や「事前の学習」をどうしているのかという問題 ; 例・用語の統一 
  1. 養成も大切な課題 ; 事前学習の中で手話通訳者を「養成」していくんだという考え方。(福島)
  2. 政見放送の通訳は公平性を重視 ; 通訳者の配置にあたって(愛知)
  3. 通訳士全員で事前学習会(愛知)
  4. 準備期間が短すぎる(東京)
  5. 表現レベルをどこに合わせるか(東京)
  6. 手話解説ビデオが好評 ; 選挙用語や政治用語・時事用語について手話の統一をし、それをビデオにして聴覚障害者へ理解を求めた(石川)
  7. 通訳者のイメージも大切 ; 技術レベルや通訳者のイメージで候補者に対する印象が違ってしまうので、公平性を確保するのに慎重に考えなければならない。
  8. 通訳者が聞いても内容がわからない ; 政見放送では、難解な話や分かりにくい内容も多いので、「一般の聴者が聞いても分からないような内容」をどのように通訳するか?という難しさがある。
  9. 実施方法は各県の独自性を生かして ; 
  10. 健聴者と同じように茶の間で政見放送を ; 一般のテレビで行うことを念頭において「手話の統一」などの問題をクリアしていかなければならない。また、選挙管理委員会の責任で手話通訳をつけるよう要求していかなければならない。
  11. 地域の手話も大切
  12. 基本は手話通訳者の不足
  13. 技術だけでなく、幅広い学習を
  14. ろうあ者自身の学習も参政権保障の大切な課題
  15. 通訳者も幅広い学習を
  16. まとめにかえて ; 「・・・3つ目の事前学習について言いますと、(石川の学習会の内容のように)手話の通訳技術だけでなくって、ろうの人と通訳者が、選挙法で学習会を開いて勉強をして、その後手話の解説を入れたビデオを作成したり、あるいは参政権の問題を市民に広げていく、そういう学習内容が大切なのではないかと痛感しました。」「・・・また、福岡、東京からも意見が出ましたが、研修や学習が単なる手話の技術だけでいいのか?ということ、プラス一般教養や政治の面でも詳しく学ぶ必要があるのではないか」

<1>まずは、「ろうあ者の参政権」って何だろう?ということから、聴者とろう者が一緒に学ぶ

<2>「ろうあ者の参政権を守る手話通訳」という気概(心構え)で通訳学習に取り組もう

<3>そうは言ってもやっぱり「政見放送や選挙演説の手話通訳」の技術的な課題のクリアも重要だ

<4>政見放送手話通訳マニュアル・選挙演説手話通訳マニュアルを作りたい

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