<選挙について知ろう030316>

[’03いばらき統一選]4選挙、職員増員して対応−−水海道市と古河市

◇衆参両院・市長・市議の4選挙
 4月27日投開票の統一地方選に加え、衆院茨城7区と参院茨城選挙区の補選が実施されることになり、県内では古河、水海道両市で、市長・市議選を合わせた計4選挙が同時に投開票される。
 両市とも過去に「トリプル選挙」の経験もなく、当日は通常の2倍に相当する職員を動員する。
 古河市選挙管理委員会は14日、市長・市議選の立候補予定者説明会を開き、市長選に2陣営、市議選(定数26)には37陣営が参加した。 
 同市選管は開票作業に約250人を充てる。
 衆参補選の開票を優先させ、参院は午後11時半、衆院は翌日午前0時、市長選は午前1時、市議選は午前2時ごろには得票数を確定させたいといい、前回の統一選に比べ、約1時間の遅れを見込んでいる。
 水海道市選管も約250人で臨み、衆参補選と市長選は翌日午前0時、市議選は午前0時半には確定させたいという。投票箱が自前だけでは足りず、市長・市議選のない岩井市から借りることにした。
【金沢盛栄】(毎日新聞) [3月15日19時3分更新]

 選挙というのは、僕も苦手でどうもピンときません。現在の国会の欠員状況は

衆議院の欠員 3    参議院の欠員 1

2003/04/27 補選 立候補予定者
選挙区 自民党 民主党 共産党 無所属 前議員
衆議院
茨城7区
永岡 洋治 加藤真砂子
(推薦・自由公認)
稲葉 修敏 吉原 英一 中村喜四郎
01/27失職(無)
衆議院
東京6区
越智 通雄 小宮山洋子 田中美代子   石井 紘基
10/25死去(民)
衆議院
山梨3区
保坂氏支援 後藤 斎   保坂 武 横内 正明
12/16辞職(自)
参議院
茨城県
岡田 広 擁立見送り 小島 修   久野 恒一
10/17死去(自)

 なんだそうです江田五月さんのホームページより)。

(1)衆議院茨城7区補欠選挙

 衆議院の茨城7区の補欠選挙は、中村喜四郎前議員の失職によるもので、朝日新聞のホームページによると、

社会ニュース 更新日時 : 2003年02月13日(木)10:56
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2003年02月13日(木)
中村喜四郎元建設相を収監 実刑確定し

 東京高検は13日午前、ゼネコン汚職事件であっせん収賄罪に問われ、懲役1年6カ月、追徴金1000万円の実刑が確定して議員資格を失った元建設相の中村喜四郎・前衆院議員(53)=茨城7区、無所属=を収監した。

 中村前議員は92年1月13日、埼玉県内の公共工事を受注する建設会社66社で組織する「埼玉土曜会」(会長会社・鹿島)の談合事件をめぐり、大手建設会社「鹿島」の清山信二元副社長(76)=有罪確定=から「告発しないよう公正取引委員会の委員長に働きかけてもらいたい」と請託を受けてこれを承諾。その報酬と知りながら同日、議員会館で現金1000万円のわいろを受け取った。

 中村前議員はこれまで一貫して無罪を主張し、一、二審判決を不服として上告したが、最高裁第二小法廷は棄却。さらに中村前議員は決定を不服として異議申し立てをしたが、棄却されていた。

 中村前議員は故田中角栄首相の秘書などを経て76年、同名の亡父の地盤を継いで旧茨城3区から27歳で初当選。89年、戦後生まれで初めて入閣し、科学技術庁長官に就任。犯行当時は、自民党独禁法調査会会長代理だった。92年12月に建設相として再び入閣。94年3月に東京地検特捜部に逮捕され、翌月起訴されたが、国会議員の職にとどまり続けていた。

 という事情によるものです。中村前議員は、前回2000年の総選挙でも圧倒的な支持を得て再選されています。(毎日新聞ホームページより)

■茨城7区   選管最終発表 (2000年衆議院選挙)
88,095  中村喜四郎 無前
51,824  田中 勝也 無新
36,307  永岡 洋治 無新
12,749  野村 五男 由新
10,579  稲葉 修敏 共新
※当は小選挙区で当選、確は当選確実、比は比例代表で当選。=は推薦・支持、Wは重複立候補
■茨城7区の区割り
古河市▽結城市▽水海道市▽岩井市▽結城郡八千代町、千代川村、石下町▽猿島郡総和町、五霞町、三和町、猿島町、境町

 1994年3月に逮捕されながら、2000年に9万人近い人が投票するってスゴイものがあります。

 毎日新聞のホームページには、こんな親切なページもありました。
 僕も自分が茨城6区だったなんて初めて認識しました。これは、2000年の総選挙(衆議院)の時の小選挙区の区割りです。この7区で今回、補欠選挙があるわけですね。7区にお住まいの皆さん、これを機会に聴覚障害者の参政権について勉強してみませんか。

小選挙区の市区町村一覧

■何区の有権者だったか忘れてませんか?

□北関東ブロック

■茨城

◇1区

 水戸市▽下館市▽下妻市▽笠間市▽東茨城郡常北町、桂村、御前山村▽西茨城郡七会村、岩瀬町▽真壁郡関城町、明野町、真壁町、大和村、協和町

◇2区

 鹿嶋市▽東茨城郡茨城町、小川町、美野里町、内原町、大洗町▽西茨城郡友部町、岩間町▽鹿島郡旭村、鉾田町、大洋村、神栖町、波崎町▽行方郡麻生町、牛堀町、潮来町、北浦町、玉造町

◇3区

 竜ケ崎市▽取手市▽牛久市▽稲敷郡江戸崎町、美浦村、阿見町、新利根町、河内町、桜川村、東町▽北相馬郡守谷町、藤代町、利根町

◇4区

 常陸太田市▽ひたちなか市▽那珂郡東海村、那珂町、瓜連町、大宮町、山方町、美和村、緒川村▽久慈郡金砂郷町、水府村、里美村、大子町

◇5区

 日立市▽高萩市▽北茨城市▽多賀郡十王町

◇6区

 土浦市▽石岡市▽つくば市▽稲敷郡茎崎町▽新治郡霞ケ浦町、玉里村、八郷町、千代田町、新治村▽筑波郡伊奈町、谷和原村

◇7区

 古河市▽結城市▽水海道市▽岩井市▽結城郡八千代町、千代川村、石下町▽猿島郡総和町、五霞町、三和町、猿島町、境町

 古河市と水海道市では、4つの選挙(市長・市議・衆議院茨城7区補欠・参議院茨城補欠)が同時に行われるわけです。聴者でさえ、何がなんやらワカランと思います。ろう協と一緒になって、選挙制度の仕組みについて勉強会したり、茨城新聞の新聞記者さんにお願いして選挙情勢についてみんなで学んだりしてはどうでしょうか? 新聞記事の切り抜きやインターネットの情報を集めてサークルで勉強しても面白いと思います。

(2)参議院茨城選挙区補欠選挙

 参議院の茨城選挙区については、真壁郡協和町の久野恒一(くの こういち)議員が昨年10月17日に亡くなられたことに伴う補欠選挙です。久野議員のホームページ

 参議院は、「任期は6年だが、3年ごとに半分に分けて改選(かいせん)する」ということで、定数4の茨城選挙区は、2名ずつを3年に1回選んでいます。

 久野さんは、前々回の第18回参議院選挙(1998年(平成10年)7月12日投票)で郡司 彰 (ぐんじ あきら) さん (民主党)、と共に当選された自由民主党の議員さんです。

 前回2001年(平成13年)7月29日に行われ(つまり投票され)た第19回参議院選挙・茨城選挙区では、次のお二人が当選されています。

茨城選挙区  当選者数=2
氏名 年齢 肩書 党名 前新元
狩野  安 66 党副幹事長 自民
小林  元 68 元交通委員長 民主

 そして、今回の補欠選挙で1名が選ばれると茨城選挙区選出の参議院議員は計4名となるわけです。

(3)選挙について知ろう

 ここまで読んできても、どうもやっぱり「選挙ってどうなってんだっけ?」ってよく分かりませんね。
 僕も選挙のたびにあれこれ勉強するのですが、どうも今ひとつ頭に入らない=残らないのです。

 そこで、googleで「参議院選挙 選挙の仕組み」というキーワードで検索した結果見つけたのが、時事通信の「時事スクールネット」というホームページです。ここの特集のコーナーに小中校生向けに書かれた「2000年総選挙」と「参議院選挙」というのがありましたので、是非ご覧になって勉強してみてください。
 ちなみに「選挙のしくみ」というページには、参議院選挙のことがこんな風に説明されています。

 参議院の議員定数は、これまでは252人だった。参議院も選挙区と比例代表に分かれていて、252人のうち152人が選挙区で選ばれた議員、100人が比例代表で選ばれた議員だ。
 衆議院と同じように、投票する人は選挙区と比例代表の2回投票する。

 このうち選挙区は、全国を都道府県ごとに47つに分けて当選者を選ぶ制度で、投票する国民は政治を任せたい候補者の名前を書いて投票する。
 これに対して比例代表は、日本全国を1つにまとめたもので、政党などに所属(しょぞく)した候補者だけが立候補する制度だ



 参議院の任期は6年だが、3年ごとに半分に分けて改選(かいせん)するという決まりがあるため、選挙は3年に1回行われる。つまり1回の参議院選挙では、選挙区と比例代表のそれぞれ半数の議員が新しく選ばれ、残りの半数はその3年後に行われる選挙で選ばれる。
 ここが、1度の選挙で議員全員を選出する衆議院とは大きく違う点だ。「参議院の継続性(けいぞくせい)を保ち、国会の空白(くうはく)を防ぐ」ことが目的とされている。

 昨年(2000年・平成12年;注・木下)10月の国会で法律が改正(かいせい)され、参議院の選挙制度は、今回(2001年・平成13年;注・木下)の選挙から一部変わることになった。
 ポイントは(1)参議院の議員定数を252人から242人に削減(さくげん)する(2)比例代表に「非拘束名簿式(ひ こうそく めいぼしき)」を導入(どうにゅう)する―の2点。

(4)しっかり勉強して選挙に行こう!

 どんなに一生懸命「参政権」について勉強しても、その権利を行使しなければ「絵に描いた餅」です。4月27日(日)投票ということですので、ろう協やサークルのメンバーに呼びかけて、是非みんなで「選挙に行こう!」

 茨城県の選挙管理委員会のホームページに投票率が出ているのですが、茨城県民は、二人に一人しか投票に行かないんだねぇ〜。こんなことでいいのかしら。

  区  分 
  選挙別 
投  票  率(茨城県選挙区)    

      投  票  率(全国)

   男        女       計   
  第1回  
(昭22.4.20)
      %
  64.63 
      %
  38.64 
      %
 50.88 
      %
  68.60 
      %
 54.24 
      %
 61.12 
  第2回  
 (昭25.6.4)
       
  73.45 
       
  47.70 
       
 59.87 

 78.16
 
 66.74
 
 72.19
  補 欠  
(昭25.11.3)
       
  63.17 
       
  47.19 
       
 54.73 
   −    −    −
  第3回  
(昭28.4.24)
       
  71.72 
       
  55.84 
       
 63.35 
 
 67.85
 
 58.92
 
 63.18
  第4回  
 (昭31.7.8)
       
  65.61 
       
  46.14 
       
 55.39 
 
 66.89
 
 57.73
 
 62.11
  第5回  
 (昭34.6.2)
       
  65.16 
       
  49.10 
       
 56.74 
 
 62.57
 
 55.24
 
 58.75
  第6回  
 (昭37.7.1)
       
  70.21 
       
  58.22 
       
 63.95 
 
 70.08
 
 66.51
 
 68.22
  補 欠  
(昭38.9.18)
       
  48.05 
       
  34.37 
       
 40.92 
   −    −    −
  第7回  
 (昭40.7.4)
       
  68.44 
       
  58.01 
       
 63.00 
 
 67.97
 
 66.14
 
 67.02
  第8回  
 (昭43.7.7)
       
  64.62 
       
  58.05 
       
 61.21 
 
 68.90
 
 68.98
 
 68.94
  第9回  
(昭46.6.27)
       
  58.90 
       
  54.16 
       
 56.46 
 
 59.14
 
 59.33

 59.24
  補 欠  
 (昭47.2.6)
       
  47.66 
       
  41.90 
       
 44.70 
   −    −    −
  第10回  
 (昭49.7.7)
       
  72.89 
       
  71.58 
       
 72.22 
 
 72.74
 
 73.64
 
 73.20
  補 欠  
(昭50.4.27)
       
  57.89 
       
  56.20 
       
 57.03 
   −    −    −
  第11回  
(昭52.7.10)
       
  63.27 
       
  61.80 
       
 62.52 
 
 67.66

 69.27

 68.49
  補 欠  
 (昭53.2.5)
       
  34.20 
       
  28.64 
       
 31.37 
   −    −    −
  第12回  
(昭55.6.22)
       
  73.44 
       
  72.50 
       
 72.96 

 73.69

 75.33

 74.54
  第13回  
(昭58.6.26)
       
  52.09 
       
  49.37 
       
 50.71 

 56.89

 57.11

 57.00
  第14回  
 (昭61.7.6)
       
  71.51 
       
  71.83 
       
 71.67 

 70.17

 72.47

 71.36
  第15回  
(平元.7.23)
       
  62.14 
       
  60.89 
       
 61.51 

 64.36

 65.63

 65.02
  補 欠  
(平元.10.1)
       
  46.82 
       
  44.38 
       
 45.59 
   −    −    −
  補 欠  
 (平4.4.12)
       
  23.52 
       
  21.47 
       
 22.34 
   −    −    −
  第16回  
 (平4.7.26)
       
  38.40 
       
  34.86 
       
 36.62 

 50.57

 50.86

 50.72
  第17回  
 (平7.7.23)
       
  38.49 
       
  35.42 
       
  36.94 

 44.67

 44.37

 44.52
  第18回  
(平10.7.12)
       
  51.78 
       
  50.21 
       
  50.99 

 58.38

 59.28

 58.84
  第19回  
(平13.7.29)
  50.51    49.85   50.18  55.98  56.88  56.44

(5)「参政権」は投票だけじゃない!

 「投票に行こう!」って言っても、実は、「だって誰に投票したらいいか、さっぱり分からないんだもん。」「そうはいっても投票したいような人がいないんだもん」という人も多いのではないでしょうか。

 参政権は、「選挙権(選ぶ権利)」だけの問題ではなくて、「被選挙権」つまり立候補する権利も問題にしてます。ここは一つ、「それならいっそ我々の仲間の中から立候補者を出そう!」くらいのつもりで、選挙について勉強してみると、さらに面白いと思います。

 立候補するとなると「立候補届出」や「選挙運動」についても知らなくてはなりませんし、対抗馬を研究することで「そもそもどんな人が政治家になっているのか」なんてことにも関心が及びます。

 そして、私たちのかつぐ立候補者が決まったら(まあ、仮りでけっこうですが)、一般の市民に向かってどんな選挙運動をしてみようかって想像して企画を練ってみると、さらにいろいろな発見があると思います。
 「どうして、誰に投票したらいいかさっぱり分からないのか?」は、イコール私たちのかつぐ立候補者の言いたいことも一般市民になかなか届かないということなのです。そういう仕組みに今の選挙制度はなっているのです。
 できるだけみんなに分からないように知らせないように選挙を行う選挙制度っていったい誰のための選挙なのでしょうか? 「投票したいような人がいない」選挙がまかり通って、それで地方や国の政治を動かす「政治家」が”選ばれ”ていくのです。いったい誰が”選んだ”というのでしょうか?

 そんなこんなもひっくるめて、この統一地方選挙をきっかけに、是非各地域で「参政権」について学習会を持たれてはいかがでしょうか。

(6)参考webサイト

・選挙情報専門サイト「Election」http://www.election.co.jp/
・選挙でGo!http://homepage3.nifty.com/makepeace/ (「次期衆院選展望」は選挙が始まると一時閉鎖されるので今のうちにチェック!)
・学生と政治家を結ぶNPO「議員インターシップ ドットジェイピー」http://www.dot-jp.or.jp/

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