東京都聴覚障害者の生涯保障をめざす会

生活実習所 かたつむり
共同作業所

このページでは、かたつむり文化大交流会に関するイロハをご紹介します。
かたつむり文化大交流会は、つい2年前まで「かたつむり うんどうかい」でした。
助成金申請の都合もあって現在の名称となりましたが、内容的には、そもそも運動会と文化祭、さらには村のお祭りとその他諸々の遊びを大胆にミックスしたイベントだったように思います。
つまり、「うんどうかい」にして「文化大交流会」だったこのイベントを、実行委員さんの資料をもとに「せたつむり」上で再現したいと思います。

1.「”かたつむり”運動会」誕生秘話

 会の年間最大事業である「夏季冒険学校キャンプ祭」に支援参加のボラさんたちが、一回きりの縁で終わるのでなく次はボラの立場から”なかま”たちを招待する機会を作ろう、と盛り上がり、当時高校生だった小山君が中心となり「運動会」開催の企画案が提起されました。

 それに対して「会場や経費は会が責任を持つから企画から準備全てをボラ中心で取り組んで欲しい。注文があるとしたらただ一つ、いわゆる”運動会”にこだわらず”かたつむり うんどう会”であって欲しい。あとはすべてお任せする」

 その結果、世界中の(例えオリンピックと比較されようとも)どこに出しても絶対に見劣りしない「かたつむり大うんどう会」となったのです。

2.「”かたつむり”運動会」その成果

 @ うちの子供は学校を卒業して地域の実習所に通ってますが、スポーツは苦手だし、集団にも馴染めずにいつも一人遊びなんですよネ。ところがね、ここにくると自分からトコトコと駆け回っている。これが同じ聞こえないもの同士の仲間意識なのでしょうかねぇ〜。(家族)

 A ウゥ〜ン! 朝早くからズゥ〜ッと見させてもらっているのですが、子供たちが会場に着くと同時に担当ボラさんがサァーッと駆け寄って、そのままいろいろなゲームコーナーに飛び込んで行く。頃合いを見計らって開会式が始まる。要するにただただ退屈なだけの待ち時間がないのですよネ。ウゥ〜ン!(学校教職員)

 B 手話もなにも解らないまま初参加の私に何ができるのかと、正直な気持ち不安でしたが、充分に遊ばせてもらえました。手話もいくつか覚えました。ホントに楽しかった。ありがとう。(女子高校生)

 C 毎週毎週夜遅くまで準備に取り組んだ苦労も、本番での仲間たちのあの笑顔を見たとたん、跡形もなく消えていった。(実行委員)

 D 職員さんの手作り夕食が食いたくて毎週通ったんだよナ。(実行委員)

 E あれオレが考えたんだゾ。あそこは▲▲が出した案。仲間たちみんなで作り上げた競技が目の前で繰り広げられています。

 F ○○クン、昨日そちらの運動会に参加したそうですネ。今日は朝からとてもご機嫌サン。ありがとうございました。(施設職員)

3.「分化・スポーツの祭典」とは?

 「運動会」ではない「うんどう会」も、回を積み重ねて行く中で手作りの意味合いが発展し「作品展示会」や「演芸発表会」なども含めた方向に転換していきました。これは、ある意味において本物の「かたつむり大うんどう会」に成長しつつあることなのかもしれませんが、一方ではそれに伴う経費も年々嵩んで本来の事業に支障を・・・、とまでは言いませんがこれまた一つの転換期にきておりました。
 そのような折、これまで「キャンプ祭」に助成を受けていた東京都教育委員会の「社会教育振興事業」補助金制度の審査がたいへん厳しくなり、一定期間継続事業に対しては補助金打ち切りの可能性もあって、これも一つの理由として本年度「キャンプ祭」が中止。これに変わるものとして「運動会」から飛躍発展した「文化の祭典」へと企画変更し、助成金が確定した次第です。

4.「実行委員会」に期待するもの

 思考錯誤の中から培ってきた「運動会」が育て上げてきた実績を大切に、と同時に過去を踏まえて乗り越える斬新な意見を、年齢も経験も実績にも束縛されずに自由に述べ合える”場”として、さらに言うなら、”かたつむり”という触媒を利用して、ボラの皆さん個々の、新たな仲間や人生や生きざまに対する”何か!”を見出していただけるのであれば・・・。
 なにか漠然と↓そんなことを期待しております。

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